2009.04.27
日本の代表的書体、明朝体、ゴシック体は楷書の字体、筆勢の影響を受けていて、特にハネはその特性のひとつと言えます。
楷書以前の篆書や隷書には楷書のような力強いハネは見られません。
明朝体のハネは勢いと形状が重要な要素であり特徴とも言えますが、他方ゴシック体のハネは明朝体の勢いはなく字体を折り曲げるという形で明朝体の字体に習っている感があります。
画数が多い文字や太い文字は黒みが気になり、どうしても必要かと言えば若干疑問があり、よりシンプルでクリアなゴシック体ということになるかと思います。
少し前から筆記ゴシック体という書体名?を聞きます。
正式なものには楷書体での記入が求められますが、筆記用具の変化や書道の経験の少ない若い人は筆勢によるハネが弱いか無く、サラッとしたフラットなゴシック体のような筆記体を書いているようです。
この筆記ゴシック体から新たなゴシック体をデザインする時のヒントとなりそうな気がします。
また省略されたゴシック体というと高速道路の表示などをイメージしますが、一瞬に読むという点で面白いのではないでしょうか?
プロフィール:
T.Suzuki(TYPE C4 タイプディレクター&デザイナー)
マイクロソフト社のWindows Vista®用のフォントとして新規に開発を行なった「メイリオ」フォントの日本語パートを担当した「TYPE C4」 タイプディレクター鈴木竹治によるコラムです。