清和堂明朝開発秘話 その2

2009.04.09

清和堂明朝で一番時間がかかったのは、「かな」の造形でした。開発当初から着手し、いくつかのコンセプトの変遷を経て漢字完成後まで、何回もリデザインを繰り返しました。写研後、港区の印刷会社でグラフィックデザインをしていましたが、かつてのフォントメーカーの立場から、実際に書体を使う側の立場になり、「より、使用者が満足のいく書体とは?」を深く追求することになりました。

「かな」は漢字に対する大きさと太さが全く同じではなく、それらのバランスがデリケートで、少しの差異が大きな障害となって流れを壊してしまいます。

印字テストは、ある程度の文字数が揃った段階で、勤め先近くの出力センターにて12.5Qでの印画紙で出力をし、組版の流れと太さ、大きさ、そして書体イメージを繰り返しチェックしていきました。

印字テストは、ある程度の文字数が揃った段階で、勤め先近くの出力センターにて12.5Qでの印画紙で出力をし、組版の流れと太さ、大きさ、そして書体イメージを繰り返しチェックしていきました。

また、実際の印刷では、インキの滲みで若干強く印字される事も計算に入れなくてはいけませんね。

プロフィール:

N.Tada(清和堂フォント タイプデザイナー)

株式会社写研で13年間フォントデザインに携わる。石井賞タイプフェイスコンテストで2位入選。佳作2回。本蘭明朝体台湾向け字種制作、けんじ隷書仮名、各書体字種増作業、写研2000年発表の本蘭ゴシック8ファミリーの仮名デザイン(「週刊新潮」「プレジデント」「BRIO」その他で使用)、サインペン教科書体「イダサイン」企画制作、新書体制作監修・仮名開発担当など。 1989年千葉大学工学部工業意匠学科視覚情報伝達講座卒業。株式会社写研文字開発デザイン、印刷会社デザイン部門などを経る。現在、清和堂フォント タイプデザイナー。

http://www.seiwado-font.com/

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